菊絞り・ラッパ これぞ職人の技術

 先日、弊社会長所有の蔵を全面改修しました。昨年の東日本大震災大震災で入ってしまった煉瓦のクラック(ひび割れ)が大きくなり、その補修を行いました。JCの先輩でもあります、増田煉瓦様にお願いし、クラック部分に専門のシール材を注入しました。また、瓦の破損、漆喰の落下は想像以上に深刻でした。せっかく足場を架けましたので、それ以外の劣化している個所をリニューアルしました。

 その中でも、雨樋にも着目し、軒樋、竪樋を共に交換しました。煉瓦蔵には銅板の雨樋が一番ふさわしいと思い、すべて銅板で施工しました。その中でも、原点回帰を図った個所がありました。軒樋の端部、水止め部分と集水器、落し口です。これらは既製品があるのですが、あえて使用せず、水止め部分は「菊絞り」加工、落し口は「ラッパ」を製作して取付けました。
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 現在、水止めには「止まり」という部材がありますので、ほとんどの職人さんはこれを接着剤で取付けています。しかし、「菊絞り」、「八床(やっとこ)」という板金工具を使用して飴細工のように銅板を曲げながらこのように納めました。味がありますね。菊に花に似ていることからこのような名前になったのでしょう。銅板の菊の花が和の雰囲気を醸し出し、煉瓦の建物との和洋折衷が何とも言えません。
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 落し口も既製品の集水器を使用せず、職人さんに「ラッパ」を製作していただき、取付けました。昔はすべて手作りです。ベテランの職人さんほど、このような製作依頼を快く受けてくださり、これこそ「腕の見せどころ」です。ラッパに似ているところから「ラッパ」と名付けられたのでしょう。シンプルなシルエットが気に入っています。これで銅板の色が落ち着いてくるとさらにかっこよくなります(笑)。
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 私達の業界も、既製品でほとんど間に合ってしまう環境になりました。たしかに効率性はアップしましたが、手放しで喜んでよいのでしょうか?このような技術の継承も同時にしていかなければいけないと思います。

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追伸 2月20日より新しいお店がオープンしました。某ホテルで腕を磨いたシェフが厨房に立ち、お料理の質は言わずもがなです。ぜひご来店ください。

この記事へのコメント

雨のみち
2012年03月03日 15:17
菊絞り・ラッパ、良いですね。最近こうした加工をされているケースを見かけることが少なくなりました。
Make Happiness
2012年03月04日 21:19
雨のみち様
ご無沙汰しております。やはり、菊絞り、ラッパ。温かみを感じます。足場を外してしまえばわかりにくいですが、こだわりへの追求です。

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