たかが釘、されど釘 vol-2

 昨日の続きです。本日は釘の種類について伺った情報をもとにお話しします。まず、木造建築では「N50の鉄丸釘」の使用を法律で定められていますが、この「N50の釘」がなかなか売っていないそうです。多くは「FN50の釘」が売られていることが多いそうです。安田工業の担当の方も、周囲の金物屋、ホームセンターをのぞいて見ましたが、某ホームセンターの一軒しか「N50の釘」が置いていなかったそうです。ちなみに、弊社の在庫を確認しました。大丈夫です。「N50の釘」がありました。N釘が各種揃っています。
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 N釘とFN釘の一番の違いは、太さです。N50は2.75mm、FN50は2.45mmです。その違いは0.3mmですが、その差で強度は約20%減少するそうです。そもそも、FN釘は建築用ではなく、梱包用の釘です。用途が違うのです。また、さらに驚いたのはこのサイズで釘打機で打つ釘の太さを調べますと、約2.1mmでFN釘よりも、さらに細くなってしまいます。細くなるということは、強度が弱くなることだけではなく、耐久性も弱くなってしまいます。

 これに付随して、釘の打ち方も勉強になりました。一番効くのは、「平打ち」です。打ちつける対象物に対して90°に打ち込むことです。お勧めできないのは、「斜め打ち」や「木口打ち」です。なかでも、「斜め打ち」は、私自身も、釘が抜けてしまう現象を見たことがあります。実例を挙げます。切妻屋根をカラーベストで施工する際、棟包みの部分に、双方に貫板を打ちつけて、その側面に板金の棟包みを釘で打って施工します。この釘が時間の経過と共に抜けてきてしまい、「板金の棟包みが風で飛ばされてしまった!」という状況に直面したことがありました。下の写真をご覧ください。釘が斜めに浮き始めています。ということは、この角度で釘が打ち込まれたことを意味します。このまま放置すれば、いずれ釘が抜けてしまい、棟包みが吹き飛ばされてしまいます。
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 これは貫板の側面から打ちますし、屋根の勾配なりに打つのは難しい状況ですので、どうしても「斜め」に釘を打ちつけてしまします。強度が弱い分、抜けやすい状況を作ってしまったのだと思います。調べれば調べるほど怖くなります。本日はここまでとします。

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この記事へのコメント

家造りのおじさん
2008年09月10日 20:37
昔の釘は錆びても腐らない。今の釘は錆びて腐ってしまいます。200年住宅は無理でしょうね。コンクリートもひびが入り基礎がだめになってしまいます。えっ!何で腐らないかって。それは刀と同じで和鉄だからです。でも高くて使いきれませんね。見えない所に気を配る事って大事ですね。
遊童子
2008年09月10日 22:22
釘は大事です、今は何でもかんでもビスビスで留めていますが、あの細いビスが百年も持つのでしょうか疑問です、確かに輪鉄の釘は望めないでしょうがもう少し腐食に強い釘が開発されるべきでしょうが、、、、
、、、、、小森谷君へのお土産が出来ています

Make Happiness
2008年09月11日 11:45
家造りのおじさん様
先日はお世話になりました。コメントいただきありがとうございます。「釘」に関しての気付きを与えてくださいまして感謝申し上げます。「見えない部分に気を遣う姿勢」、「安ければそれでよい」という世の中に一石を投じたいと思います。
Make Happiness
2008年09月11日 11:49
遊童子様
コメントいただきありがとうございます。釘に対する意識をこれからどんどん発信していこうと思います。この世の中、「質」を求める方は存在すると思います。

小森谷君のお土産、ありがとうございます。
リフォーム設計施工屋
2017年07月17日 22:42
棟板金の釘の抜けについて、少し違うと思います、、。釘は、下地材には垂直に(平打ちで)打たれていると思いますが、屋根材に限らず屋外で直射日光に晒される板金類は、相当に膨張収縮しますので、膨張時に釘を抜いてしまい、収縮時にそのままの状態にしてしまいます。これはもうどこの屋根でも見る現象ですね。。
とりあえず打ち込んでシール処理をしますが、それでは根本解決になっておらず、この現象を起こさないような納まりの検討が必要ですね。

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